サーモンランド宮古です。
鮭のことをもっと知りましょう。
銀鮭・ブナ鮭 大漁!
「サーモンランド」とは、ちょっとこっぱずかしい
宮古市のキャッチフレーズは「サーモンランド」といいます。といって回転寿司で出てくる脂ぎとぎとオレンジ色のサーモンの産地?でも、アルゼンチンやノルウェイからの輸入港でもありません。鮭卵と稚魚の国内有数の供給基地であり、また昭和55年に日本一の鮭の河川水揚記録を樹立した津軽石川を擁するなど、本州随一の「鮭」の町だからです(ほとんど知られていませんが)。鮭を育んできた人々の歴史とその心、それらを深く理解する市民のまち、宮古。その総意をもとに、鮭に象徴される豊かなまちづくりを目指す。市のテーマとしては、とてもすばらしいと思います。ただ80年代に始めたこのキャンペーンが20数年を経て、市民の間にどこまで浸透したのか、どれほど支持されているのか。そしてどのぐらいPR効果があったのか甚だ????個人的には<サーモンランド>という英語名自体、陳腐化している気がするし、また受け手の印象もすっかり変わっていると思うのですが。前にいっそ<サーモンランド>なんてやめ、<南部鼻曲がり鮭の故郷 宮古>とかにすればいいと書いたら、「鮭の知識がなさ過ぎる」とおこられてしまいました。言いたかったのは、ちゃんと地場に定着した名前にしたらより効果的なのに、ということを言いたかったのですが。残念。<銀鮭の故郷 宮古>でもいいんです。まあ、お役所とは概して「見直す」という言葉が辞書にない所らしいので、これもその一例なのでしょう。宮古市のHPには「サーモンランド」について、たらたら能書きがありますが、肝心の鮭についてはあまり触れていません。知る知る宮古には「鮭」のページがありますが、「サーモンランド」といっているのに、あまりにも乏しい内容です。やる気があんの、と突っ込みを入れたくなってしまうほどです。みなさんは宮古の鮭について、どこまで知っているのでしょう。HPをいろいろ探しましたが、宮古の青年漁師さんのHPに、銀鮭について獲る立場からのとてもわかりやすい説明がありました。
「みやごのごっつお」は、それと並行し「サーモンランド宮古」を標榜する宮古人の知識として、そして自慢したいごっつおとして、少し掘り下げてみようと思います。山口川で鮭が泳いでいたという話題はここ10年、何度かありました。明らかに川がきれいになっているのです。また放流鮭の回帰が高まっているのでしょう。今年の宮古沖の定置網や鮭はえ縄漁も、海水温度が高いといわれながらも、徐々に漁獲があがっているようです。

銀鮭(上:メス 下:オス)
銀鮭=銀毛(ギンケ)=秋味(アキアジ)も、大目(オオメ)=時知らず(トキシラズ)も、ブナも、
鮭児(けいじ)も、目近(メジカ)も、元をただせばみんな白鮭
魚菜市場の店頭に並ぶ鮭には「一般名」ほか「獲れる時期」「獲れる場所」「由来」で名が付きます。秋から冬にかけ北海道から三陸でいちばん獲れるのが一般名「白鮭」。人工孵化し降海後、4・5年かけて成長した鮭が産卵のために母川回帰するところを漁獲するもので、ふつう「鮭」とか「秋鮭」と呼ばれます。沖合いで主に定置網やはえ縄漁で獲れる白鮭のことを全身が銀色に輝いているところから銀鮭あるいはギンゲ(銀毛)、北海道ではアキアジ(秋味)と呼んでいます。身はキレイなオレンジ色でカロテノイド系の色素なので加熱しても色が変わりません。ちなみにマグロはミオグロビン系で加熱すると白茶色になります。これが沖から川に近づくと、銀色がしだいに婚姻色である薄茶色〜赤紫色の斑点模様に変化。成熟し、卵巣・精巣に栄養をとられるのでの脂が次第に少なくなってきます。河口付近に達し捕食しない頃を薄ブナ、 川に入り斑点が濃くなったものを本ブナといいます。さらに産卵や射精を終えた鮭をホッチャレとも。脂がほとんどなくパサパサでまずいので食べる人もいない「捨てるもの=放るもの=ホッチャレ」の意味でしょう。その脂分は銀鮭の10%程度に対し0.1%。身がおいしいのは、もちろん成熟前の銀鮭(秋味)です。

ブナ鮭:産卵の近い鮭は婚姻色が模様を成す |
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| 産卵を終えた鮭は、ホッチャレと言われる→ |
大目は、トキシラズ
秋が旬の白鮭ですが、時折り春から夏にかけて獲れる白鮭が「大目」。北海道では「トキシラズ」あるいは「時鮭」と呼ばれています。若くピチピチしているので、脂がのり大変美味ですが、漁獲が少なく大変に高価。夏に魚菜市場に並びますが本物の三陸産の大目は、群を抜くおいしさです。これはロシア北部の川で生まれた白鮭で回遊中、日本近海で漁獲されたものと考えられるそうです。

大目=トキシラズ
幻の超プレミアム高級鮭「鮭児(けいじ)」
銀鮭(秋味)漁で時折り翌年以降に産卵を迎える未成熟の若い白鮭が揚がります。これが「鮭児」。またロシア北部の川生まれの鮭が、日本の河川に回帰する群れにつられて混じるという説も。その割合は、1〜2万本に1尾、数が極めて少ないことで珍重され、そのため普通の鮭に比べかなり高価で、ふつうの鮭の10倍以上です。サイトショップで1尾5万円というのがありました。卵巣、精巣は未成熟で、産卵のためにエネルギーを消費することがなく、小ぶりながら全体に脂がのっており、とてもおいしいそうです。ルイベまた急速冷凍してあれば刺身としてOKのようですが。食べたことはないし、もちろん見たこともありません。
ベビーフェースの目近(メヂカ)
白鮭は成熟するにつれて鼻先が伸びて険しい顔つきになりますが、大目から銀鮭になる間のちょっと幼い時期、鼻が伸びる前のもの。目と鼻が近いので「目近」と呼ばれます。本州の河川に戻る鮭が、その手前の北海道・東北沿岸などで漁獲されたもので、 銀鮭手前の初々しいポッチャリ鮭。脂がありしっとり繊細な味が楽しめます。
新巻は、ブナ?南部鼻曲がり?
最近の嗜好では脂が多い方が好まれるので、河口に近づく前に採ったもの銀鮭、大目、目近が喜ばれるようです。みんな同じ白鮭、獲った時期と場所が違うだけなのに。
ただ新巻に関してはどうか? こちらにも書きましたが、秋の獲れた鮭を乾燥させて作る保存食とすれば、 脂の多い銀鮭よりホッチャレとは言いませんが適度に脂の抜けたブナ系のほうが脂の変化がないぶん、適しているとのこと。きっちゃんがいうカチンカチンの鼻曲がり荒巻でつくるお茶漬けは、毎日食べても食べても飽きの来ない味。新巻に関しては、脂が多い方がいいとは言い切れません。
ハラコは、どうだ?
冬近くなると実家からハラコ(イクラ)が送られてきます。もちろんしょうゆ漬け。東京の魚屋で売られているものとは素材が違うのか、作り方が違うのか、明らかに別物です。ふだん宮古のちゃんとしたものを食べているとそういう得体の知れないものが紛い物のように思えてなりません。日本では鮭(さけ)の卵をイクラと言いますが、 "イクラ"とは元々は魚卵を意味するロシア語。宮古では昔からハラコです。わざわざロシア語など使うふとどき者はいません。卵巣に入ったままのものを筋子(すずご)といい、ふつうばらしてハラコにできないような未熟卵をそのまま塩漬け、あるいはしょう油漬けにします。これはこれでとてもおいしい(※鱒子も多い。)ハラコは鮭(さけ)の魚卵を一粒づつバラしたもの。未熟卵だとツブが壊れてしまいますし、 成熟しすぎると口に皮が残って食感が悪く。 ちょうどよい成熟具合のものがおいしいハラコになります。最近まで私はしょうゆ漬けでパラパラしていて、ごはんといっしょに口に入れるとプチプチした歯ごたえと魚卵特有の濃厚な旨みがホワーッと拡がるものがハラコだと思っていました。ところが昨年ひょんなとこから、はえ縄で獲った沖銀鮭の卵を超こだわりレシピで調味したハラコを食べる機会があり、それまでのイメージがぶっとんでしまったのです。
固すぎないやわらかすぎない、ふわっとした上品な味わい。言葉が出ませんでした。

ハラコは一尾から二腹取れる
プチプチ派か、プヨプヨ派か
また北海道羅臼の漁師秘伝のイクラは、薄紅色でプチンプチンというよりもプヨプヨ。その漁師いわく「発眼卵でないから皮がやわい。発眼卵はプチプチするけれど皮さのこるっしょ。尾を持つと尻から卵がぽろぽろこぼれるのなんか、猫もくわねえべ」と。そうです。産卵が近くブナ化した鮭の卵は、皮が固くなった発眼卵というわけです。確かにホワーッとして皮が残らず、おいしい。わかりすぎるぐらいわかる。ただ固すぎるのも困りものですが、薄口しょう油と酒を適度に吸ってややピーンと張ったハラコをアツアツごはんにかけ、プチッを感じながら食べるのもなかなかのおいしさ。正直、うちの家族や友人の何人かにも聞いたら、プヨプヨよりプチプチがいいともいいます。今年送ってもらった宮古のハラコは、プヨプヨとプチプチの中間で、なかなか「ま・い・う」でした。思えば私はパツパツ・プチプチ一筋で約半世紀やってきたんですもの。いまさら高級品だからとプヨプヨが絶対いい、とはいえないんです。でも銀鮭のほどよいプチプヨのおいしさはレベルが違う。

あなたはプチプチ派?プヨプヨ派?
絶品ハラコは、こうつくる[1]醤油漬け
銀鮭あるいはブナ度がまだ低いメス鮭を買ってきます。筋子を買ってくる時はなるべく皮の柔らかそうなものを選ぶ。
1、下準備。醤油タレを用意。 薄口醤油2に対して酒1を混ぜて沸騰させ、冷ましておく。
必要な醤油タレの量は筋子の重さの20%程度。
2、45度〜50度のお湯に2リットルに対し塩約大さじ1(海水程度)。
筋子をほぐす前に塩水につけ、小さなスプーンなどで筋子の血管をなぞり、
きれいに取り去ること。この一手間で出来がまったく違います。
3、粒をばらしていきますが、100円ショップで売っている焼き網がGood。
右手で筋子の皮の手前を持ち、左手の人差し指で筋子をおさえながら引くとぽろぽろ
はがれます。コツは大胆に。最後にパラパラハラコを1と同じ塩水にいれ、きれいに
なったら、ざるに上げて水切りをします。
4、10分ほど水切りをしたら密閉容器に移し、醤油タレをヒタヒタになる程度入れて冷蔵庫で
保存します。2時間たったら食べてみて、味が薄いようなら醤油タレを足します。
6時間程度でできあがり。アツアツのごはんにざばっとかけて、ワシワシ食べるだけ。
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| ハラコのしょうゆ漬け |
ハラコどんぶり |
絶品ハラコは、こうつくる[2]味噌漬け&粕漬け
筋子はあまり成熟していない小ぶりの方がいいと思う。
腹を壊さないように塩水の中でていねいに血管を取りおそうじ。
人腹づつガーゼで包み味噌を塗る。白味噌がいいとあったが冷蔵庫にあったふつうのものを手で適当に塗り2日間おいておいた。
開けてみると赤みが増し、きらきら。いかにもおいしそう。
小さい方を小さめに切り、アツアツごはんにのせて食べた。ブチン、ドロッ、ハラコとはまったく違う魚卵独特の濃厚な旨み。その向こうに味噌の香りが漂う。大ヒット。
子どもがいう。「とうさん、これ売れるよ。ぜったいに。」
とBlogに書いたら友人から粕漬けのレシピが。作り方は味噌漬けとほぼ同じ。
漬ける前に塩をハラコに振り、酒粕に漬ける。
塩はどんどん酒粕に吸収されいくので、味をみて足す。
2日ほど置けばだいぶ酒粕がしみ込み、おいしい、おいしい。
薄味でも、酒粕の風味と筋子がマッチして、ご飯がどんどんすすむ。
この2つの筋子、そこらへんで買ってくる化学調味料と合成色素、保存料漬けの筋子にもう出番はない。酒によし、アツアツのごはんによし。

初めての味噌ハラコは絶品で大ヒット!
あっという間に一夜干し風新巻・味噌漬け
うちでは鮭から生じるカマ近くやシッポ側など、半端な身を使う。海水よりやや濃いかなーって感じの塩水に30分ほど漬け込み、干すだけ。釣具屋で700円ほどで売っている干物製造網はなかなか優れモノで一昼夜干せば絶品の酒肴ができあがる。熟成の味はないけれど新鮮なおいしさが楽しめます。
味噌漬けは淡白な塩焼きに対し、味噌の香りをまとってちょっと贅沢なおいしさ。
つくっておいてこのままラップし、冷凍保存します。
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| 味噌漬けはちょっと贅沢な味わい |
シンプルな塩焼きをほぐしてご飯に。。 |
小技がきいた生銀鮭の南蛮漬け
玉ねぎ1個をくし型に刻み容器に入れておく。漬け汁は醤油・酒・酢が2:1:2を1度沸かし、刻んだ鷹のツメ1本を入れておく。切り身をゴロンゴロンと切って片栗粉をまぶし油で揚げる。ついでのピーマンを適当に切って揚げる。容器に揚げた鮭とピーマンを入れ、漬け汁をざっとかける。ジュッと音がし、つゆが染みた頃がおいしい。冷めてもまたおいしい。ごはんに、おつまみにGood。

銀鮭の南蛮漬け
塩焼きとはふた味もちがう、焼きびたし
生鮭は塩焼きかフライが定番だけど、プロは焼きびたしを作るとある飲み屋の親父は言っていた。確かに塩焼きはおいしいが飽きる。フライは油が気になる。で、その作り方は・・・まずゴロンゴロンと切った身をロースターで素焼きにしておく。その間、醤油・酒・みりん2:1:1を沸かし、漬け汁を仕込んでおく。こんがり焼けた鮭を漬け汁にどばっと入れる。2時間置いたらOK。食べる前に器に取り、微塵のネギを散らす。これは次の日も次の日もおいしいし、だんだん味が濃く変わっていくのでなかなかよろしい。生銀鮭にうってつけのレシピなのである。

焼きびたし
サイト内参考リンク
南部鼻曲がり鮭の新巻
初体験、銀鮭のハラコ
関連リンク
知る知る宮古
青年漁師の店
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